派遣は社会保険にいつから加入できるのか?社会保険の加入条件は?

派遣の社会保険 健康保険証 厚生年金 いつから加入

最終更新日 2021/07/20
執筆者:noriko

 
派遣社員にとっては、社会保険に加入できるのか?加入できるならいつから?加入条件はあるの?など非常に関心のある分野になります。詳しく解説しているので、参考にしていただければと思います。

1.派遣は社会保険(健康保険、厚生年金保険)にいつから加入できるの?

派遣社員 社会保険適用はどう決まる 6つのケース
 
まず、正規雇用以外は社会保険に加入できないと思われがちですが、実際には派遣社員でも社会保険が適用されます。
 
社会保険は一定の条件を満たしていれば誰でも加入する義務があり、派遣社員でも条件を満たせば、会社の社会保険に加入する必要があります。
 
社会保険加入日は、条件を満たせば、法令に即して正規雇用と同じように契約期間開始日から社会保険に加入することになります。(詳細は、後段にて)つまり、厚生年金保険や健康保険などは、契約開始日から加入するということです。
 
ただし、派遣社員の社会保険には加入条件がありますので、詳しくは、後述3の「社会保険の加入条件」をご確認ください。
 
自分の加入日を確認したい場合は、スタッフサービスやテンプスタッフなどの派遣元から渡される「労働条件通知書兼就業条件明示書」あるいは「就業条件明示書」で契約期間、就業日および就業時間を確認して、社会保険に加入するかどうか、いつから加入されるのか=派遣開始日をチェックしてみて下さい。
 

2.派遣社員は社会保険へ加入できるのか?

派遣社員は社会保険に加入できるのか?

社会保険の加入は、条件さえ満たせば派遣会社で必ず加入できます。もちろん、派遣会社に登録をしただけでは社会保険に加入をする事はできません。登録をして仕事の契約をした際に加入をする事になります。
 
不明な部分については、派遣会社の担当者に直接確認をするようにしましょう。派遣会社でも社会保険に関する窓口は用意されていますし、契約をした後には担当者が必ずついて頂けます。
 
派遣社員の社会保険加入日は働く方にとっても気になるものになりますので、雇用契約をする前に確認をしておくことが大切です。
 
書類の提出が遅れてしまったり、期間を満たしていない場合には直ぐに入ることが出来ませんので、事前に確認をしておくようにして下さい。社会保険の適用が拡大されてきていますので、以前では加入をする事ができなかった方でも現在では加入をする事が出来るようになっています。
 
新しく契約をする方も契約を更新する方も、確認をしておいて損をすることはありません。社会保険に入ることによって、厚生年金保険などにも入ることが出来るようになりますので、保障を考えた場合には有利になります。

3.社会保険の加入条件 健康保険、厚生年金保険の加入の条件は!?

社会保険(健康保険・厚生年金)の加入条件は?
 
社会保険の加入条件は、健康保険法第3条(定義)で定められています。わかりやすく以下に該当する部分のみ抜粋したものを掲載します。
 

健康保険法 第三条(定義)
 
この法律において「被保険者」とは、適用事業所に使用される者及び任意継続被保険者をいう。ただし、次の各号のいずれかに該当する者は、日雇特例被保険者となる場合を除き、被保険者となることができない
 
二 臨時に使用される者であって、次に掲げるもの(イに掲げる者にあっては一月を超え、ロに掲げる者にあってはロに掲げる所定の期間を超え、引き続き使用されるに至った場合を除く。)
イ 日々雇い入れられる者
ロ 二月以内の期間を定めて使用される者
(中略)
九 事業所に使用される者であって、その一週間の所定労働時間が同一の事業所に使用される通常の労働者の一週間の所定労働時間の四分の三未満である短時間労働者。又はその一月間の所定労働日数が同一の事業所に使用される通常の労働者の一月間の所定労働日数の四分の三未満である短時間労働者に該当し、かつ、イからニまでのいずれかの要件に該当するもの
 
イ 一週間の所定労働時間が二十時間未満であること。
ロ 当該事業所に継続して一年以上使用されることが見込まれないこと。
ハ 報酬について、厚生労働省令で定めるところにより、第四十二条第一項の規定の例により算定した額が、八万八千円未満であること。
ニ 学校教育法(昭和二十二年法律第二十六号)第五十条に規定する高等学校の生徒、同法第八十三条に規定する大学の学生その他の厚生労働省令で定める者であること。

 

 
上記を言い換えると、以下の条件(①)を満たせば社会保険に加入できるということになります。
 

加入条件 根拠
1週間の所定労働時間が30時間以上 健康保険法3条9 正社員の3/4未満だと加入できない。正社員の週40時間(1日8時間、週5日)の3/4の30時間以上
1ヶ月の労働日数が15日以上 健康保険法3条9 正社員の3/4未満だと加入できない。正社員の月20日の3/4の15日以上
2ヶ月を超える雇用が見込まれる 健康保険法3条2ロ 二月以内の期間を定めて使用される者

また、仮に上記の条件(1週間の労働時間が30時間以上、1ヶ月の労働日数が15日以上)を満たさなくても、以下の条件(②)全てに該当する方は社会保険に加入できます。
 

加入条件 根拠
1週間の所定労働時間が20時間以上 健康保険法3条9イ
月額賃金が88,000円以上 健康保険法3条9ハ
1年以上の雇用が見込まれる 健康保険法3条9ロ
厚生年金保険の被保険者数が501人以上の企業で就業 事業者の問題

 

 
なお、社会保険の加入条件については、少しずつ適用を拡大をされます。上の資料のように、2022年10月からは従業員101人以上、2024年10月からは、従業員51人以上の事業者で契約をしても社会保険の加入ができます。
 
以前は、小さな派遣会社が派遣社員に社会保険の加入をされてしまうと、保険料を折半する体力がないということで、社会保険に加入することができない状態でしたが、徐々に小さな派遣会社でも派遣社員の社会保険の加入ができるようになってきました。
 
詳しくは、6つのケースに分けて社会保険が適用されるかどうかを解説した社会保険適用ガイドブックがわかりやすいので、参照してみて下さい。

3−1 社会保険加入条件適用拡大の推移

繰り返しになりますが、上記で条件を記載した通り、社会保険へ加入するための要件とは、以下の通りです。

・週の労働時間が20時間以上であること
・雇用期間が1年以上見込まれること
・月額の賃金が88,000円以上であること
・学生でないこと

 
しかし、令和4年には、派遣社員のような短時間労働者に対する社会保険の適用が拡大され、現状は、雇用期間が1年以上見込まれていることが要件になっていましたが、雇用期間が2ヶ月を超える場合でも適用されます。
 

要件 平成28年10月〜(現状) 令和4年10月〜 令和6年10月〜
従業員数 常時500人超 常時100人超 常時50人超
労働時間 週20h以上 週20h以上 週20h以上
賃金 月額88,000円以上 月額88,000円以上 月額88,000円以上
雇用期間 継続して1年以上 継続して2か月を超える 継続して2か月を超える

 

3−2 派遣社員が社会保険に入りたくない場合は?

社会保険に入りたくない場合は?
 
法律文では、社会保険に加入できないものを記載していますが、裏を返せば、それに該当しなければ、社会保険に加入しなければならないと読み取ることができますね。まずは、条件をおさらいしておきましょう。
 

加入条件 根拠
1週間の所定労働時間が30時間以上 健康保険法3条9 正社員の3/4未満だと加入できない。正社員の週40時間(1日8時間、週5日)の3/4の30時間以上
1ヶ月の労働日数が15日以上 健康保険法3条9 正社員の3/4未満だと加入できない。正社員の月20日の3/4の15日以上
2ヶ月を超える雇用が見込まれる 健康保険法3条2ロ 二月以内の期間を定めて使用される者

加入条件 根拠
1週間の所定労働時間が20時間以上 健康保険法3条9イ
月額賃金が88,000円以上 健康保険法3条9ハ
1年以上の雇用が見込まれる 健康保険法3条9ロ
厚生年金保険の被保険者数が501人以上の企業で就業 事業者の問題

 

 
上の図で言いますと、派遣社員Cが条件を満たさないため、社会保険の加入義務がありません。その他の条件も加味すると、以下の場合、加入義務がなくなります。

1.学生であること
2.派遣の契約期間が2ヶ月以内であること
3.週の所定労働時間が30時間未満であること
4.月の給料が8.8万円未満であること

 
社会保険に加入したくない場合は、派遣会社に、就業日、就業時間等社会保険に加入したくない主婦向けの派遣先を探してもらうと良いです。
 
なお、1週間の労働時間が20時間以上で社会保険に加入できるようになったのは、平成28年10月1日からです。それまでは、週30時間以上の労働時間であることが条件になっていました。
 

 

3−3 社会保険の加入時に必要なもの

雇用保険被保険者証

 
社会保険に加入する際には以下のような書類が必要になります。
 

雇用保険被保険者証
以前勤めていた会社で雇用保険に加入していた場合、年金手帳と一緒に返却されている紙になります。
年金手帳
表紙の色がオレンジまたは青で通常はお一人1冊持っています。年金手帳がオレンジの人は「基礎年金番号通知書」も必要になります。青の年金手帳の場合は不要です。

 
年金手帳と雇用保険被保険者証は必ず必要になりますので、忘れずに提出をする様にしましょう。

3−4 社会保険の加入手続きは誰が行うのか

社会保険の加入手続きは、派遣先の会社ではなく、派遣元の事業所が行ってくれます。そのため、基本的に自分で手続きをする必要はありません
 
加入条件を満たす時期になると、派遣会社から話がありますが、自分で何か登録を行うことはなく、上記で述べた必要な書類を提出するだけになります。
 
ただし、直前まで国民健康保険に加入していた場合は、加入している市町村の役場で、自分で手続きを行う必要があります。解約を行わないと健康保険が2重で支払われてしまいますので、忘れずに行うようにしましょう。
 
また、派遣会社を退職した場合は、会社の健康保険や年金保険から脱退することになるので、自分で国民健康保険や国民年金へ加入する必要があるということを覚えておくと良いでしょう。

3−5 雇用保険の加入条件


次の1.2.3のいずれも該当すれば、被保険者となります。
 

1.雇用契約期間が、31日以上、または31日以上引き続き雇用されることが見込まれる時。
2.1週間の所定労働時間が20時間以上であること。
3.期間を限って派遣就業することを希望する者や、期間を限った派遣就業しか見込みの立たない者でないこと。

 

3−6 労災保険の加入条件

就業開始時点から自動的に適用されます。
 
つまり、社会保険に関しては、通常に働いている方なら大抵の方は加入することができるということですので、安心して下さい。
当サイトで紹介している人気の派遣会社なら、社会保険についても実績も多いので安心です。
 

4.社会保険の種類


 
社会保険に含まれる保険の種類は、「健康保険」「厚生年金保険」「介護保険」「雇用保険」「労働者災害補償保険(労災)」の5つがあります。それぞれ簡単に説明します。

4-1.健康保険

健康保険被保険者証
 
医療費の3割負担で保険診療を受けることができる保険です。加入者と、加入者に扶養されている人の業務外の病気やケガ、出産および死亡といった事故に対して給付を行う保険です。
 
誰もが知っている保険証というのは、どこかの保険組合に加入しているという証明です。派遣会社の場合ですと、従来までは「人材派遣健康保険組合」に加入していましたが、平成31年3月末日をもって解散し、平成31年4月から全国健康保険協会(略称:協会けんぽ)に移行しました。
 

人材派遣健康保険組合(派遣健保)が解散!!

派遣健保が解散し、協会けんぽなった事による違いとは?

 

4-2.厚生年金保険

年金手帳
 
民間企業の労働者が加入している公的年金制度です。自営業者が加入するのが国民年金保険です。

4-3.介護保険

介護費用を将来に渡って国民全体で公平に賄うための保険です。
 
加齢に伴って生じる疾病などによって要介護状態となり、入浴、食事などの介護や看護、療養上の管理を必要とする人が、自立した日常生活を営むことができるように、必要な保健医療および福祉サービスを給付することを目的としています。
 
健康保険に加入している40歳以上65歳未満が対象となり、40歳になった月から加入して保険料を支払います。

4-4.雇用保険

保険に加入されている人が失業した場合や、雇用の継続が難しくなった場合に必要な給付を行う保険です。
雇用保険に加入することによって、生活および雇用の安定をはかるとともに、失業の予防、雇用状態の是正および雇用機会の増大などを目的としています。
 
離職したあとに、働く意志があるのに就職できない場合、受給要件を満たしていれば、失業給付の申請ができます。

4-5.労働者災害補償保険(労災)

労働者が仕事の上で怪我や病気になったり、不幸にして死亡したとき、また通勤の途中で事故に遭ったときに、労働者や遺族を保護するために、国が事業主に代わって必要な補償を行うという保険です。
 

5.派遣社員は 社会保険をいつから引かれる?


 
では、社会保険に加入することになった際に、派遣社員はいつから社会保険を引かれるのかについてですが、派遣元と結んだ派遣契約によって変わります
 
ですが、大抵の会社は、前月の働いた給与を翌月に支払うケースが多いので、翌月の給与から差し引かれると考えておけばよいでしょう。
 
契約期間が2か月未満の場合には、その時点では社会保険加入対象外になりますので引かれることはありませんが、契約を更新したらその更新月の1日から加入となり、手続きが必要です。
 
その後は更新するたびに加入が継続されていく仕組みです。契約期間が2か月以上になる場合には最初から加入することになります。
 
例えば、1月入社で1月分として支払うべきものを2月の給与から差し引かれるという流れです。派遣会社ごとに給与の締め日と支払日も違いますので、この部分を正確に把握するためには登録している派遣会社に確認することが大事です。
 
通常は、1月1日に入社したら1月分の社会保険料が発生して2月の給与から天引きされます。2月に天引きされていても、これは1月分ですので、その点は注意が必要です。
 
働いた分の給与が翌月支給になっていれば、1月分として支払われた給与で1月分の社会保険料が引かれることになって分かりやすいと言えます。

5-1.月の途中から働いた場合の社会保険料の支払いは?

よく質問として出てくるのが、月の途中で入社した場合の取り扱いです。
 
何日に入社してもその月の社会保険料はかかりますので、たとえ1月31日入社であっても1月分を支払わなければなりません。
 
社会保険に加入をすると月の途中からの加入であっても日割りになる訳ではありません。一か月分の支払いが必要になりますので、加入をする時には仕事の契約日と合わせて相談をすることで、月途中からの加入ではなく、初月から入ることが出来ます。
 
考えられる具体例としては、派遣会社の登録は月途中で行っておいて、仕事の契約は月の初めに行うと良いでしょう。
 
また、社会保険料(健康保険・厚生年金)は、「月末に在籍している会社で保険料を納める」ことになっています。ただし、当月徴収になっていて給与支払日以降に入社するようなケースでは、翌月に2カ月分を差し引かれることになり、額が多いと感じるかもしれません。
 

5-2.社会保険料はいくら?どうやって決められている?

社会保険の金額は、どれくらいのお給料になるかによって異なるので人によって金額が違います。
 
目安として、健康保険・厚生年金保険・雇用保険をあわせて1ヶ月の給与額の15%程度になります。
 
健康保険料と厚生年金保険料は、「標準報酬月額」に「保険料率」をかけたものを月々の保険料としています。「標準報酬月額」の算出方法は、1ヶ月相当の給与額を算定し、給与額をいくつかの幅に区分した仮の「標準報酬月額」にあてはめます。
 
※1ヶ月の給与額=(時間給×1日の契約時間×1ヶ月の契約日数)+1ヶ月の通勤交通費

6.派遣社員は 保険証をいつからもらえるの?


 
派遣会社によって異なります。3週間程度かかる会社が多いようです。
 
派遣会社のHPで掲載している場合があるので確認してみると良いでしょう。わからなければ担当者に聞いてみると良いでしょう。
 
スタッフサービスでは、社会保険加入日より3営業日(土日を除く)程度で、健康保険証が発送されると記載されています。
 

 
パソナでは約3週間程度の時間がかかるようですが、発送進捗状況をMYPAGEより確認できます。
 

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この記事の執筆者

noriko
大学卒業後、商社に正社員で就職。退職後は派遣社員として営業事務や一般事務などの事務職を中心に、大手会社や財団法人に就業。派遣業務を過去8年間従事した。イベント関連などの短期派遣の経験もあり。登録済みの派遣会社はスタッフサービスなど大手を中心に10社以上。プライベートと仕事の両立のために派遣という働き方を選択していた。

この記事の編集者

派遣会社おすすめ登録ナビ編集部

本記事は派遣会社おすすめ登録ナビを運営する株式会社cielo azul編集部が企画・編集を行いました。